八月拾五日のラストダンス
時代は太平洋戦争末期。昭和20年の8月。陸軍烈部隊の山瀬孝雄一等兵は、死の行軍の中にいた。先の見えない戦争。その中で山瀬は従軍看護婦の市川春香と出会った。多くのけが人のために食料を調達に出かける二人。ようやく食料を手に入れたが、戻った二人が見たものは空爆を受けた無残な野戦病院の跡だった。生き残った者たちで再び行軍を始める。しかし一人減り、二人減り、ついに山瀬と春香の二人だけになった…。